やけど虫による皮膚炎は、時間経過とともに症状が変化していきます。ここでは、やけど虫皮膚炎の症状経過について、時間ごとの変化を詳しく解説します。まず、やけど虫の体液が付着してから数時間後、初期症状として、皮膚の赤み、かゆみ、ヒリヒリとした痛みなどが現れます。この段階では、まだ水ぶくれは形成されていません。この時期に、適切な初期対応(流水での洗浄、冷却など)を行うことが重要です。体液が付着してから半日~1日後、赤みが増し、水ぶくれや膿疱が形成されることがあります。水ぶくれは、透明または黄色っぽい液体を含んでおり、強い痛みを伴うことがあります。この時期は、水ぶくれを潰さないように注意し、清潔なガ、ゼなどで保護しましょう。体液が付着してから数日後、水ぶくれが破れて、びらんや潰瘍になることがあります。びらんや潰瘍は、ジュクジュクとした状態になり、細菌感染を起こしやすい状態です。この時期は、患部を清潔に保ち、抗生物質入りの軟膏などを塗布する必要がある場合があります。体液が付着してから1~2週間後、通常は、かさぶたができて、徐々に治癒していきます。かさぶたは、自然に剥がれるまで、無理に剥がさないようにしましょう。しかし、炎症が長引いたり、細菌感染を起こしたりすると、治癒が遅れることがあります。また、色素沈着(シミ)や瘢痕(傷跡)が残ることもあります。これらの症状経過は、あくまで一般的なものであり、個人差があります。症状がひどい場合や、長引く場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。