ここでは、ブヨ被害を防ぐために最低限押さえておきたい対策のポイントをいくつかご紹介します。まず最も重要なのが、肌の露出を避けることです。ブヨは蚊と違い、ストッキング程度の薄さなら衣服の上からでも皮膚を噛み切って吸血することがあります。そのため、野外活動をする際は、必ず長袖、長ズボンを着用しましょう。生地は厚手で、織り目が細かいものがおすすめです。色は、ブヨが好む黒や紺などの暗い色を避け、白や黄色、オレンジといった明るい色を選ぶのが効果的です。首元は襟付きのシャツやネックカバー、手首は手袋や袖口の締まったもの、足元は厚手の靴下と、隙間なく肌を覆うことを意識してください。特に足首周りは刺されやすいポイントなので、ズボンの裾を靴下に入れるなどの工夫も有効です。次に、虫除け剤の活用です。ディートやイカリジンといった有効成分が含まれた虫除け剤を選び、肌が露出している部分だけでなく、衣服の上からもスプレーしておくとより効果的です。汗で流れてしまうこともあるため、2~3時間おきを目安に、こまめに塗り直すことが大切です。ただし、顔に使用する際は、直接スプレーせず、一度手に取ってから塗るようにしましょう。ハッカ油を水で薄めたものをスプレーするのも、補助的な対策として利用できますが、持続時間は短いと考えた方が良いでしょう。ブヨが活発に活動する時間帯や場所を避けることも、有効な対策の一つです。ブヨは特に朝方と夕方に活動が活発になる傾向があります。また、渓流沿いや沢の近く、キャンプ場など、水が綺麗な場所に多く生息しています。これらの時間帯や場所での活動は、特に対策を万全にするか、可能であれば避けるようにしましょう。汗をかいたら、こまめにタオルで拭き取ることも大切です。汗の成分がブヨを誘引するため、体を清潔に保つことを心がけてください。万が一刺されてしまった場合は、絶対に掻きむしらないこと。掻き壊すと症状が悪化し、細菌感染のリスクも高まります。すぐに流水で患部を冷やし、抗ヒスタミン成分やステロイド成分が配合された軟膏を塗布しましょう。腫れや痒みがひどい場合や、気分が悪くなるなどの全身症状が出た場合は、速やかに医療機関を受診してください。予防こそが最善の策です。これらのポイントを参考に、しっかりと対策を行い、ブヨ被害から身を守りましょう。