新築のマイホーム。それは人生における大きな夢であり、希望に満ちたスタートのはずでした。しかし、私の場合はそうではありませんでした。引き渡しを受けてから数週間後、我が家に次々と欠陥が見つかり始めたのです。まず、一番最初に気づいたのは、壁のクロスが剥がれかけている箇所が数カ所あるということでした。最初は、そんなに気にも留めていませんでしたが、日が経つにつれてその箇所が増えていったのです。次に気づいたのは、窓のサッシの隙間です。雨の日には、その隙間から雨水が侵入してくるという始末。慌てて工務店に連絡しましたが、「調査します」という返事だけで、なかなか対応してもらえませんでした。さらに、床の軋み音や、ドアの開閉がスムーズにいかない箇所も出てきました。壁の中からは、時々、原因不明の物音が聞こえてくることもありました。この頃には、新築の喜びは、不安と後悔に変わっていました。工務店とのやり取りは、困難を極めました。何度も連絡をしても、なかなか対応してもらえず、ようやく対応してもらえたと思っても、その対応も非常に不誠実なものでした。指摘した箇所を「これは欠陥ではない」と認めようとしなかったり、修理をしてもすぐにまた同じ症状が出たりするのです。まるで、欠陥を隠蔽しようとしているかのようでした。弁護士に相談することも検討しましたが、費用もかかるため、まずは自分でできることから始めようと考えました。まずは、欠陥箇所の写真を細かく記録し、工務店とのやり取りも全て記録するようにしました。また、建築関係の知識がある友人に相談したり、専門機関の相談窓口を利用したりしました。これらの情報をもとに、工務店と再度交渉した結果、ようやく一部の欠陥については修理をしてもらうことができました。しかし、今でもまだ、完全に納得できていない箇所が残っています。今回の経験を通して、新築住宅を選ぶ際には、慎重に業者を選ぶこと、契約前にしっかりと内容を確認すること、そして、完成後も隅々までチェックすることが大切だと学びました。