ゴミ屋敷に苦しむ人を支援するために、周囲ができることと、専門機関との連携について解説しました。この章では、ゴミ屋敷問題の解決に向けた、具体的な支援の流れを、ステップごとに解説していきます。 まず、ステップ1は、現状把握です。ゴミ屋敷の状態や、本人の生活状況、精神状態などを、詳しく把握します。この段階では、本人だけでなく、家族や親族、近隣住民など、周囲の人からの情報も収集することが大切です。次に、ステップ2は、専門機関への相談です。現状把握の結果をもとに、適切な専門機関に相談し、専門家の意見を聞きましょう。精神保健福祉センター、保健所、地域包括支援センターなど、相談する機関は、状況に応じて異なります。そして、ステップ3は、治療計画の作成です。専門家と協力して、本人の状態に合わせた治療計画を作成します。精神疾患の治療だけでなく、ゴミ屋敷の片付け計画も、同時に作成します。 次に、ステップ4は、治療の開始と並行して片付け作業の開始です。精神疾患の治療を開始すると同時に、ゴミ屋敷の片付け作業を開始します。片付け作業は、専門業者に依頼したり、周囲の人たちの協力を得ながら、進めていくと良いでしょう。そして、ステップ5は、継続的な支援です。治療や片付けが終わった後も、定期的に本人の状態を観察し、継続的な支援を行うことが大切です。再発を防ぐために、生活環境の整備や、社会とのつながりを維持することも、重要となります。これらのステップを踏むことで、ゴミ屋敷問題の根本的な解決を目指すことができます。次章では、ゴミ屋敷に関する、よくある質問とその回答について解説していきます。