ブヨ(ブユ)は、ハエ目(双翅目)ブユ科に属する昆虫の総称です。蚊のように、動物の血を吸うことで知られていますが、蚊とは異なる特徴を多く持っています。ここでは、ブヨの生態、人に与える影響、刺された場合の症状と対策、そして治療法について詳しく解説します。ブヨは、世界中に約1800種が生息しており、日本には約60種が確認されています。体長は1~5mm程度と小型で、体色は黒色や暗褐色、灰色などです。翅は透明で、脚は短く、体全体が丸みを帯びています。ブヨは、幼虫期を水中で過ごし、成虫になると陸上で生活します。幼虫は、渓流や川などの流れの速い清流に生息し、岩や水草などに付着して、水中の有機物を食べて成長します。成虫は、主に森林や山間部に生息し、動物や人の血を吸います。ブヨは、蚊と違い、皮膚を刺すのではなく、皮膚を噛み切って吸血します。そのため、刺された時に痛みを感じることが多く、出血することもあります。また、ブヨの唾液には、様々な物質が含まれており、これがアレルギ、反応を引き起こし、強いかゆみや腫れ、炎症などの症状を引き起こします。ブヨは、日中に活動することが多く、特に朝夕や曇りの日に活発に活動します。また、二酸化炭素や汗の匂いに誘引されるため、屋外での活動時には注意が必要です。ブヨは、人に不快な症状を引き起こすだけでなく、病気を媒介する可能性もあります。日本では、ブヨが媒介する病気はほとんど報告されていませんが、海外では、オンコセルカ症(河川盲目症)などの感染症を媒介することが知られています。