赤虫とは?生態・発生場所・人体への影響を解説
「赤虫」という名前を聞いたことがあるでしょうか?釣り餌として使われることもありますが、水たまりや排水溝などで大量発生し、不快な思いをすることもあります。ここでは、赤虫の正体、生態、発生しやすい場所、そして人体への影響について詳しく解説します。赤虫とは、ハエ目(双翅目)ユスリカ科の昆虫の幼虫の総称です。ユスリカは、世界中に約1万種、日本には約2000種が生息していると言われています。その中でも、体色が赤色を呈するユスリカの幼虫が、一般的に「赤虫」と呼ばれています。赤虫の体長は、種類によって異なりますが、数mmから数cm程度です。細長いミミズのような形をしており、体はたくさんの節に分かれています。赤虫の赤い色は、血液中に含まれるヘモグロビンによるものです。ヘモグロビンは、酸素を運搬する役割を担っており、赤虫が低酸素環境でも生息できる理由の一つと考えられています。赤虫は、幼虫期を水中で過ごし、成虫になると陸上で生活します。幼虫は、湖沼や河川、水田、下水溝、排水溝など、様々な水域に生息し、水底の泥や有機物を食べて成長します。成虫は、蚊に似た姿をしていますが、口が退化しており、人を刺したり、吸血したりすることはありません。成虫の寿命は短く、数日から数週間程度です。赤虫は、水質汚濁の指標生物としても知られています。赤虫が多く生息している場所は、水質が汚れている可能性が高いと考えられます。しかし、赤虫自体は、病気を媒介したり、人に害を与えたりすることはありません。